今回は、歯科用語をご紹介します。歯科医院や治療内容を選ぶ際に用語がわからないとHPの内容を理解できない場合があります。よく使われる用語を理解することで、歯科医院・治療内容の選択に役立てましょう。
まずは基本的な歯の構造からご紹介します。
歯の、お口の中に見えている部分を歯冠、骨に埋まっている部分を歯根と言います。歯は、外側から順にエナメル質、象牙質、セメント質からなっています。エナメル質は歯冠部分の表面で、最も硬い部分になります。硬さを表すモース硬度は、7前後であり、水晶と同じくらいの硬さです。鉄やガラスよりも人間の歯の方が硬いのです。
象牙質は、歯の形を作る役割があります。歯冠部から歯根部まで、歯の中心となります。
セメント質は歯根部の象牙質を覆い、あごの骨である歯槽骨をとくっつく役割があります。歯の中央部には歯髄と言われるいわゆる神経が通っています。中には血管、リンパ管、神経線維などがあり、歯に栄養を届ける役割があります。そのため、むし歯の進行などにより歯髄をとってしまうと、栄養が不足し象牙質はもろくなってしまいます。
歯の種類は、前歯と呼ばれる「切歯」と「犬歯」、そして奥歯と呼ばれる「臼歯」の3つに大きく分けることができます。それぞれ異なる役割をもって食べ物の消化を助けています。
切歯は、上下の歯を噛み合わせてはさみのように食べ物を噛み切ります。野菜や薄く切ってあるものなど、比較的少ない力で噛むときに対応する歯です。
犬歯は、食べ物をやや細かく切り裂くときに使われます。一番強く安定しているので、肉や根菜などの硬いものに対応しやすい歯です。
臼歯は小臼歯と大臼歯に分けることができます。小臼歯はすぐ手前の犬歯を補助して食べ物を切り裂きます。奥にある大臼歯は食べ物を細かく噛み砕いたりすり潰したりするのに使われます。また、噛み合わせを安定させる役目も担っています。
今回は基本的な歯の構造と、歯の役割についてご紹介しました。