セレックとは、最新のコンピューター技術を用いて、セラミックの人工歯を作成する装置の総称です。AIによる設計を元に、セラミックブロックを削り出し形成します。
通常のセラミック治療の場合、歯科医院で型取りを行い、模型を作成し、技工所に人工歯の作成を依頼します。そのため、治療開始から人工歯の装着までに数週間を要する場合があります。
それに対して、セレックを用いた治療の場合、口腔内のデータ取得から設計、作成まで最短1日で行うことができます。従来のセラミック治療に比べ治療期間が短いことが最大の特徴といえます。
次に、セレックを用いた治療の流れをご説明します。
歯科医師との相談の上、セレックでの治療を選択したら、まずは口腔内のスキャンを行います。最新の3D光学カメラを用いて撮影します。従来の型取りのように、長時間お口を開けている必要はありません。
スキャンした3Dデータをセレックシステムに取り込み、コンピューター上で人工歯の設計を行います。噛み合わせや歯の状態、口腔内全体の状態などの観点から、適した形をAIが設計します。設計が完了したら、人工歯の素材を決めます。患者さまの天然歯に可能な限り近づけるよう、素材や色味を決定します。
そして、設計をもとに、セラミックのブロックを削り出し、人工歯を形成します。
セレックシステムによって作られた人工歯を、歯科医師が装着し、治療は完了です。
デメリットとしては、すべての症例に対応できるわけではないことが挙げられます。例えば、ブリッジなどの場合、セレックでの作成は難しいとされています。
セレック治療に限らず、セラミック治療は健康保険外の自費治療となります。
比較的高額となりますので、治療開始前に不明なところや不安なことは必ず歯科医師へ確認しましょう。