Blog

歯の移植?入れ歯やインプラント以外に噛む機能を取り戻す治療

歯の移植は歯科用語では、歯牙移植(しがいしょく)と呼ばれ、噛み合わせに関係ないご自身の歯を、歯を失った部分に移植する治療法です。移植に使われる歯のほとんどは親知らずですが、上下の噛み合う歯がない場合や歯並びの関係で上下の歯と噛み合っていない歯など、お口の中で使われていない歯が使われることもあります。

歯を移植する場合の手順を簡単にご紹介します。
まず、むし歯などによって抜歯し、穴があいている部分に、同時に抜歯した親知らずなどの移植歯を入れ、縫合用の糸などを使って固定します。1か月ほどで骨と歯が定着しますが、一度抜いているので歯の神経は腐ってしまいます。そのため、定着後は根管治療が必要になります。根管治療後、移植した歯に被せ物をして治療は完了です。

歯の移植のメリットは、噛み心地の良さです。歯の根には歯根膜という歯と骨の間でクッションの役割をしてくれる膜があります。この歯根膜を残して移植することができるため、天然の歯と同様に噛んだ際の衝撃を緩和することができます。また、歯根膜のあるおかげで食事の際の噛み応えや歯ざわりも感じやすく、ご自身の歯と大差なく食事を楽しむことができます。

反対に、歯の移植のデメリットとしては、治療の難易度の高さが挙げられます。インプラント治療も専門性の高い治療ですが、それと同等またはそれ以上に歯科医師の技術が必要とされます。そのため、歯の移植自体行っている歯科医院が少ないこともデメリットと言えます。

また、歯の移植をするには、いくつか条件があります。大前提として、親知らずや噛み合う歯のない、できるだけ「健康な」歯が必要です。かつ、その歯のサイズが移植先に適しており、根の形が複雑ではないことが条件となります。
このような、移植に適した歯がない場合は移植の難易度が上がることや、移植自体ができないと判断されることがあります。さらに、一般的に40歳以上になると移植した歯の喪失率が高まることがわかっています。
年齢を重ねるにつれて、移植後の治りが悪くなったり、歯周病にかかったりする可能性が高まることが原因と考えられます。
40歳以上は移植ができないということではありませんが、慎重に治療方法を選択する必要があります。

今回は歯の移植についてご紹介しました。最後までご覧いただきありがとうございました。

歯の移植?入れ歯やインプラント以外に噛む機能を取り戻す治療

CONTACT

0120-328-338 [受付]10:00~18:00(平日)
03-6276-8360 [受付]10:00~18:00(平日)