患者さんの症状に合わせたさまざまな治療法 その2
抜歯した日に埋め入れる「抜歯即時埋入(ばっしそくじまいにゅう)」
抜歯したその日にインプラントを埋め入れる
事故で歯根が折れた、あるいは歯根がだめになり、抜歯することになったので、インプラント治療を受けたい。そんなとき、通常は抜歯後の傷が治るまでインプラントを埋め入れるのを待たなければなりません。しかし、待っている間にも歯を支えていた歯茎やあごの骨はやせてしまいます。
このような問題を解決するのが、抜歯したその日にインプラントを埋め入れ、状態が良ければ仮歯の装着まで行う(即時負荷といいます)、「抜歯即時埋入」という治療法です。目立つ前歯も、その日のうちに審美的にも満足できるレベルまで整えることができます。
骨の健康が維持でき、治療当日から食事も可能
抜歯即時埋入及び、当日に仮歯まで装着して使えるようにする即時負荷のメリットは、外科処置が1回で済むため身体への負担が少なく、抜歯後の傷口の回復を待つ期間がないので全体の治療期間が短縮されること、さらに歯茎やあごの骨の退化を抑えられることなどが挙げられます。歯茎や骨の形状が維持できるので、本格的な人工歯をセットするときも噛み合わせの調整がスムーズです。
ただし、この治療法を受けるためには、患者さんの骨の質や量が十分であること、噛み合わせに異常がなく、歯周病にかかっていないこと、などの条件があり、診断結果を歯科医師が総合的に診て、可能と判断したときに行えますので、希望する方は担当医に相談し、検査を受けましょう。
また、当日から食事はできますが、仮歯に負荷をかけすぎないよう注意することも大切です。
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